ごあいさつ
本校は、1905年(明治38年)に那覇区立商業学校として設立され、長い歴史と伝統を誇る県内屈指の商業高校です。終戦後、昭和26 年に沖縄群島政府立那覇商業高校として再出発して以来、本校の卒業生は全日制・定時制あわせて三万二千余りに及び、県内外にとどまらず世界中で活躍し、社会に貢献しております。これら卒業生の活躍の源には、本校の校訓である「士魂商才」「自主独立」の理念があります。
士魂商才とは、武士の精神と商人の才覚をあわせ持つことを指します。武士の精神は、正義感や勇気、礼儀を尊ぶ心意気を表し、商人の才覚とは、お金を稼ぐための知識や能力、物事をうまくやりくりする能力(マネジメント力)、新しいビジネスを見つけ出すセンス(起業家精神)を指します。また、お金を稼ぐには人とのつながりやコミュニケーションも必要であり、商才には協調性やコミュニケーション能力も含まれます。自主独立とは、他者からの保護や助力なしに、自分の力で事にあたることや、その精神を指します。つまり、自分の意志で行動し、自分の考えに基づいて判断することが自主独立にあたります。
本校では現在、校訓「士魂商才」「自主独立」の理念のもと沖縄の未来を拓く人材を育成するために、次の4つの力を育むことを目標としています。
- 自他を尊重し、他者への共感的理解のもと、協働で主体的に課題の解決を図ることができる生徒(協働力)
- 自らの考えを整理し、論理的に伝えることができる生徒(表現力)
- 自ら目標を設定し、達成に向けて主体的・計画的に取り組むことができる生徒(実行力)
- 学んだことを生かし、創造的な精神で地域社会の課題解決に貢献する姿勢と態度を持つ生徒(貢献力)
※「創造的な精神」とは、「絶えず学び、探求、発見する精神」と定義しています。
本校は2025年(令和7年)に創立120年を迎えます。歴史と伝統を踏まえた良き校風を継承するとともに、120 周年を契機として那覇商ブランドの価値をさらに向上させるため、今後も教職員一同、全力で取り組んでまいります。皆様のご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。
沖縄県立那覇商業高等学校
校長 新 里 彰 久